| 日時 | 劇団名 | タイトル | 会場 |
|---|---|---|---|
’06.5月06日 |
カムカムミニキーナ |
フロシキ |
シアター1010 |
作・演出・出演 村松武 出演 藤田記子・佐藤恭子・山崎樹範・矢沢誠 中島栄治郎・小島啓寿・田端玲美 八嶋智人・中坪由紀子・吉田晋一 坊薗節子・亀岡孝洋・米田弥央・ 上田知嗣・長谷部洋子 |
この文章にはいわゆるネタバレがあります。ご了承のうえお読み下さい
人には物語を作る上で、それぞれのスケール感のようなものがあって
その大きさは天から与えられた才能が大きい気がする
カムカムミニキーナの「フロシキ」には、しっかりした大きさがあって
村松武の才能が常ならざるものであることを十分に感じさせる作品であった。
正直にいうと、芝居として粗い部分がなかったわけではない。
比較的間口の広い劇場に、緊張感を満たすことができなかった部分も確かにあった。
もちろん、八嶋智人という稀代の役者が自らの才能で
その隙間をあっさりと埋めていた部分もあったが
物語を演じる空間としては若干尺が大きすぎた感じもした。
それでも、休憩込み・3時間の間、八嶋待ちになることなく
物語をしっかり追うことができたのは
村松の構築する物語の骨格がしっかりしていたからではあるまいか
決して凡庸でなく、スケールというか広がりがある物語。
ひとつずつのシーンが流れることなく
創造性がしたたるようなアイデアが詰めこまれていて・・・
それでも起承転結がしっかりとあるから
観ているものがしっかりと椅子に腰を沈めて見ていられるというか
物語に身を任せることができていたのだと思う
役者もちょっとやそっとではぬきんでることが出来ないようなレベルの高さを
しっかりと保っていて観ていて気持ちいい
藤田・佐藤の存在感は八嶋の攻勢にも十分耐えうるものだったし
中坪の客演もよかったと思う
それにつけても、八嶋の才はどのように表現すればよいのだろうか
基本的には突っ込み系だとおもうのだが
日本刀のような突込みとやわらかい突っ込みを重ねるように
しかも力まずにできるところに
彼の魅力の真髄があるように感じる
柔硬のバランスに彼自身が大きく見えて
思わず引き込まれてしまう
たとえばナイロン100℃を見たときのような鋭い感動はないのだが
一方で心が厚く柔らかくなったような感覚
この劇団のステージ、私にはなかなか、得がたい感覚で
ちょっとやめられない感じがする